コラム

LINE Payも20%還元の『Payトク』は成功するか!?PayPayと異なる点のまとめも!

PayPayが満を持して開催した『100億円あげちゃうキャンペーン』は、開始からわずか10日で終了する程に大盛況でした。このキャンペーンが成功したかどうかは置いておき、今までキャッシュレスに興味が無い層を振り向かせる良いきっかけになったことには間違いありません。

想定外の人気で、2時間前に突然の終了アナウンスが発表(2018年12月13日付け)されました。木曜日の夜10時に告知されたため、金曜日の仕事帰りにビックカメラに寄って大きな買い物を検討していた人たちからは、残念がる声が多く聞こえてきました。

悔しそうな声が溢れる中、LINE Payは翌日の2018年12月14日~12月31日まで20%還元される『Payトク』が発表されました。PayPayに続いてLINE Payも20%還元キャンペーンを展開させましたが、少しだけ注意が必要です。

LINe Payの20%還元の注意点と、PayPayのキャンペーンとの違いを見ていきます。

『Payトク』の概要

Payトクは、LINE Payが展開する20%還元キャンペーンです。Payトクのキャンペーン内容を確認しておきましょう。

キャンペーン名 Payトク
期間 2018年12月14日~12月31日 23:59
対象 ・QRコード決済
・バーコード決済
・オンラインでの決済
・請求書払い
内容 LINE Payで支払った金額の20%を還元
※LINE Pay カード、LINE Payに登録したクレジットカード、Google Pay(QUICPay)での支払いは適用外
※還元上限は5,000円相当

オンライン・請求書払いも対象!

LINE Payに対応している『オンラインショップ』や『請求書支払い』も20%還元の対象になります。

オンライン決済に対応

  • ZOZOTOWN
  • SHOPLIST.com
  • FOREVER21
  • ラクマ
  • LINE STORE
  • LINEデリマ
  • 出前館
  • honto
  • HMV ONLINE

など…。若者たちに人気のオンラインショップがLINE Payに対応しています。その中でもLINEが運営するサービスの『LINEデリマ』等は、Payトク開催中に別途お得なキャンペーンを開催しており、二重のお得を得ることができます。

この機会にLINEデリマなどのLINE関連サービスも試してみると良いですね。

請求書支払いに対応

  • 九州電力株式会社
  • 東北電力株式会社
  • 神奈川県企業庁
  • 熊本市上下水道局
  • ZOZOTOWN
  • GMO後払い

など…。驚くべきことに、光熱費の支払いでも20%還元対象になってしまうのです。この対象の幅広さはPayPayには無かった素晴らしいさです。

LINE Payのオンライン決済にも対応しているZOZOTOWNが、請求書払いにも対応しています。ツケ払いにすると請求書が郵送されてくるそうなので、12月に支払わなくてはならないツケ払いをこの機会に消費しておくと大変お得になります。

Payトクの注意点

Payトクには少し注意すべき点があります。

・LINE Payカード
・LINE Payに登録したクレジットカード
・Google Pay(QUICPay)

での支払いはPayトクの対象外となっています。PayトクをきっかけにLINE Payを初めて使う方が引っかかりそうな罠ですので、詳しくご紹介しておきます。

LINE Payには2つの支払いルートが用意されています。片方はPayトク対象外となりますので注意しましょう。

LINE Payウォレットから支払う(Payトク対象)

LINE Payにはウォレットという概念があります。LINE Pay上の財布の残高と捉えた方がイメージしやすいでしょう。予めセブンATMや銀行等からチャージを行い、このウォレットの中から支払っていく方式です。

ウォレット残高不足のときに自動でチャージを行う『オートチャージ』の設定も可能です。オートチャージして支払った場合も『LINE Payウォレットから支払う』に含まれます。

LINE Payを経由してクレジットカードで支払う(Payトク対象外)

LINE Payにはクレジットカードと連携できる機能が付いています。オンライン決済の際にLINE Payを経由して、連携したクレジットカードで支払うことができます。この場合、ウォレットにチャージされることなく、直接クレジットカードから支払いが実行されます。つまり、この方法は『LINE Payウォレットを介さない支払い方法』です。

『LINE Payでの支払い』ではありますが、LINE Payの決済網を活用してクレジットカードで支払うことができる、というイメージで捉えると良いでしょう。

ウォレットから支払う際にも少し注意!

街中でのショッピングの際に、LINE Payで支払うと基本的にはすべて対象となります。しかし、一部の支払い方法もありますので注意してください。

<Payトク対象外の街中での支払い方法>

LINE Payカード JCB加盟店でクレジットカードのように決済を行う方法です。
QUICPay LINE PayをQUICPay経由で決済を行う方法です。

LINE Payには便利な決済手段が用意されていますが、それらが全て対象外となっています。『QRコード決済を試してもらいたい』というLINE Payの思惑があるため、仕方がありません。

LINE PayとPayPayのキャンペーンの比較

LINE Payの『Payトク』とPayPayの『100億円あげちゃうキャンペーン』はそれぞれ20%還元を行うキャンペーンです。同じ20%還元と言えども、詳しい中身は大きく異なります。

支払い方法の対象・対象外

PayPayではコード決済に限り還元対象となっていましたが、Payトクは複数の決済方法が還元対象になっています。

LINE Pay(Payトク) PayPay(100億円あげちゃうキャンペーン)
コード決済
オンライン決済 ×
請求書払い ×
還元上限額 5,000円 50,000円

PayPayではコード決済のみが還元対象で、還元上限額が50,000円と高額還元を設定していました。それに対して、LINE Payは多くの支払いバターンを用意していますが、還元上限額を5,000円と低い金額で設定されています。(PayPayが異常なだけであり、LINE Payも相当頑張っていますが…!)

Payトクではオンライン決済も対象になっているため、地方にお住まいの方にも比較的平等な還元を実現しています。突然終了の設定も設けられていないため、期間いっぱいまでユーザーに広める時間をたっぷり確保できるのでユーザーの新規獲得にも期待できます。

Payトクは成功するのか!?PayPayのキャンペーンを振り返る

LINE Payの『Payトク』が成功するのか?PayPayの『100億円あげちゃうキャンペーン』が実施された状況から考察してみます。

まずはPayPayのキャンペーンを振り返ってみましょう。

PayPayのキャンペーンを振り返ってみよう

PayPayが『100億円あげちゃうキャンペーン』発表の際に掲げた『とにかく使ってもらう』という目標は、都市部においては達成できたことでしょう。そういった点では成功と言うべきかもしれません。しかし、Cashless JAPANとしては現時点では『大失敗』と評価しています。

1.前代未聞のスケールでも、キャンペーン自体を知らなかった人が多い

還元総額100億円と前代未聞のスケールのキャンペーンを提げて『とにかく使ってもらう』と目標を設定した割には、キャンペーンを自体を知らない人が多くいました。東京では話が変わってくるのかもしれませんが、少なくとも名古屋在住の筆者の周りでは、キャンペーンに参加できていない人が多数派でした。受動的な情報収集を行うタイプの人たちの耳には全く届いていない印象でした。

キャンペーンを知っている人でも、アプリをインストールだけして実際には使えなかった人もいました。『使わず終わってしまった』や『カード持っていないから使えなかった』という人たちもいました。

キャッシュレスに興味が無い層の耳に届くには時間が足りませんでしたし、行動に移せすための時間が足りませんでした。結局、得をしたのは普段からキャッシュレスに興味がある人や転売屋くらいでしょう。

2.普段とはかけ離れた買い物が横行

キャンペーン開始前から『ビックカメラで使うと、お得に買い物ができる!』と話題になりました。この考えが広まり、普段買わないような高額商品を購入する人が続出しました。『PayPayはビックカメラで使うもの』と思っていた人が大半ではないでしょうか。

巨額の決済が当たり前に行われてしまった結果、10日で100億円に達してしまう結果になりました。

この結末の背景には、『100億円に達したら終了』という設定を公表していた点も関係あると思います。この一言が『早く買いに行かないと100億円が無くなってしまう!』と思った人たちが多く生み出しました。ユーザーの行動速度を速めて、決済額を満額に近い状態にさせてしまう…。その結果、キャンペーンを殺すような展開となったと考えています。

3.使ってお得感を得るだけで、利便性に意識が行きづらかった

普段の家電製品の買い物でも、現金を使っていても『小銭もやり取り』よりも『商品を受け取ること』に意識が行きがちです。小銭が発生しないスマートさを実感できない環境でもありました。

ビックカメラでは『ユーザースキャン方式』を採用したため、ユーザーは『アプリ立ち上げ→カメラ立ち上げ→スキャン→金額入力→決済実行』をさせられました。QRコード決済を体験してもらう機会にはなりましたが、『現金よりも面倒な支払い方法だ』という認識が広がってしまいました。

面倒でも大盛況だったのは、『20%も還元される』というお得感だけがキャンペーンを支えただけです。そんなものでは、キャンペーン無しに普段使いして貰えるはずがありません。

※Cashless JAPANのTwitterでもアンケートを取りましたが、使い続ける人は18%程度でした。

 

日本のキャッシュレス普及には、『ユーザーにメリットがあるか』が重要なポイントになります。『お得感』と『利便性』を両方感じられれば利用者は増えることでしょう。『100億円あげちゃうキャンペーン』は、お得感を与えていますが利便性を提供できていません。

そして、キャンペーン終了後は『0.5%還元』と正体を表しユーザーをガッカリさせました。『キャッシュレスはキャンペーンを実施してこそ意味がある』と思わせてしまったことでしょう。

キャッシュレス業界は振り向いて貰えましたが、好ましくない注目のされ方だったと考えています。

LINE PayのPayトクはどうなる?

巨額な決済が当たり前に行われ、即終了してしまったPayPayのキャンペーン。LINE PayのPayトクでは成功するのでしょうか?

1.PayPayのおかげで注目度アップ!

LINE Payは過去にも『Payトク』を開催していました。今までは話題になることもありませんでした。PayPayのキャンペーン後は、Payトク開催を発表されると『急上昇ワード』に掲載されるまでに注目されました。

キャッシュレスに興味が無かった層が、確実に『お得感』を求めてキャッシュレスサービスに振り向くようになりました。LINE Payにとっては思わぬ絶好のチャンスとなりました。

2.普段に近い買い物への利用を期待できる

Payトクでは還元上限を『5,000円』に設定しています。つまり25,000円までの決済なら還元対象になります。25,000円では大型家電の購入は難しいですし、Apple製品もほとんど購入できません。

PayPayの失敗の要因とも言える『普段とはかけ離れた決済が横行する』ことは、極めて低い環境だと考えています。お得感で振り向かせつつも、『キャッシュレス本来の便利さ』にも意識が行く、ちょうど良い金額設定であると思います。

LINE Payには成功して欲しい!

Cashless JAPANでは、LINE Payには主導権を握って成功して欲しいと思っています。LINEが公言する『金融が変わる。LINEが変える。』は実現できると信じています。

LINE Payは据置端末を開発し、豊富な支払いバリエーションを提供してくれます。公式な発表ではありませんが、この据置端末の登場によって日本でも『NFC Type-A/B』を普及させてくれることと思います。また、これまでは電子マネー対応のために決済端末を複数用意されてきましたが、LINE Pay経由で電子マネーが使えるようになるのではないか?とも思っています。

スマホ決済の主導権争いに終止符か!?LINE Pay据置端末のポテンシャルを紐解くベンチャー企業から大手企業まで、各社がスマホ決済業界の主導権を握ろうと熾烈な競争を繰り広げています。中でも『LINE』は他社の追随を許さ...

LINEスコアで、銀行口座とクレジットカード無しにポストペイができるようにもなるのでは?色々と未来を見せてくれて、ワクワクさせてくれます。

今後もLINE Payの動向はチェックしておくべきです。